自動車メーカーの株価を調べてみた(2023年2月 6カ月)今後
2022年は半導体不足が続きました
コロナやコロナ一段落後の需要、エネルギー高などが続き需要に供給が追い付かず自動車関連は新車の納期が伸びたり、機能の削減などが続きました。
少しづつ緩和されていくそうですが、まだまだ納期が長い状態です。
トヨタ自動車は売上過去最高でも純利益18%減
4〜12月期の売上高は18%増の27兆4640億円で同期間として過去最高を更新した。営業利益は17%減の2兆980億円と、アナリスト予想の平均を示すQUICKコンセンサスの1兆9364億円を上回った。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD077R90X00C23A2000000/
EVへの転換と言われていますが、ガソリン車もアジア、中東、南米でも高い割合で伸びトヨタが販売台数1位となっています。
一方、原材料高から収益率が下がり、純利益は減少です。
中国生産のテスラなどにはかないませんよね。
それは脱炭素を目指すドイツのメルセデスベンツも同じです。
中国のBYDも日本上陸ですね。今回は自動車業界の今後も予測したい・・・ということで過去6カ月を振り返り市場の反応を株価を見ながら調べてみました。(ざっくりと)
メルセデスベンツ株価
2023年1月初頭はどこも下がっていましたが、メルセデスベンツはあまり下がっていないですね。
リンク先の財務情報を見ると純利益前年比58.83%UP(6カ月)。業績がめっちゃいいようです。
ドイツがGDP世界3位になるというニュースがありましたが、良いようですね。
しかし、2023年はロシア・ウクライナの影響で資源高が響き0.数パーセントの経済成長との予測も・・・
戦争が終わってもすぐにはインフレは納まりそうにありませんし。トルコの大地震のような予想できないイベントも(日本でも?)。基本的には先行きが悪い方面でしょうか。
BMW株価
一方BMWは収益は増加している物のトヨタと同じく純利益率はダウン。
株価はメルセデスベンツと似たような動きですね。
フォルクスワーゲン株価
アウディやベントレーなど様々なブランドを傘下に収めるVWグループ。
主力は欧州と中国で、4年ほど前は販売台数1位でしたが、欧州が打撃を受けているため2位に。
ブルームバーグの記事によると
S&Pの予測によると、トヨタの23年ライトビークル(乗用車と小型商用車)の販売見通しは約1039万4800台で、VWは約799万4800台。トヨタの販売台数は、30年時点でもVWを約198万台上回ることが見込まれるという。
とのこと。
「VWはロシアや欧州地域での市場自体の不透明性が残り、かつ欧州地域での電動車の拡大により新たにテスラや中華系OEMのプレイヤーの需要の高まりなどを受ける」
とあり、やはりEV関連は中国が関係してきます。
ポルシェ株価
ポルシェ株価で検索すると、持株会社のポルシェSEと上記のポルシェAGがありますが生産しているのは孫会社に当たるAG(※AG ドイツの株式会社の意味)です。
ポルシェAGは2022年度、世界的な数々の危機にもかかわらず、2021年度を3%上回る合計309,884台を販売しました。2022会計年度の好調な販売実績と引き続き良好な受注状況がそれを証明しています。
https://www.porsche.com/japan/jp/aboutporsche/pressreleases/pj/?lang=jp&pool=japan&id=2023-01-12-02
厳しい中でも欧州で+3%増ですが、海外および新興市場+13%が気になりますね。
「先進国」だけではなく「新興国」市場は切っても切り離せない世の名です。
フェラーリ株価
高級車のフェラーリも台数も純利益もUP。(純利益率は前年比ダウンですが)
ちなみに2022年の出荷台数13,221台
資料引用:https://intensive911.com/italian-car-brand/ferrari/268899/
高単価、利益率も高く、新車不足はプラスに働いているのでしょうか。
今後発売のプロサングエの受注も埋まっているそうですが、株価はすでに織り込み済み?
ステランティス株価
日本ではあまりなじみのない、FIATやクライスラーを中心としたグループ。フランス勢やマセラティもこのグループ。
同じく意外と好調で似たような推移になっています。
アストンマーチン株価
いつの間にか上場していたアストンマーチン ラゴンダ社。
案の定さえないですね。5年でみるとひどい。
トヨタ株価
日産株価
さえない
ホンダ株価
う~ん
テスラ株価
1月に最高値から約3分の1になって話題になりましたが、他のメーカーと同じように戻して来ています。(ここのところNVIDIAとテスラが売買代金上位)
中国生産で収益率が高いのが魅力ですね。アメリカではSEMIトラックも納車され始めるそうです。サイバートラックはいつ登場するのでしょうか?
モデル3よりさらにコンパクトなモデル2も売れそうで、まだまだ伸びしろがあるのではないでしょうか。
GM株価
「アルティウム」という独自のパウチ型電池モジュールを開発し、生まれ変わったGM。いつの間にかロゴも新しくなってました。
アルティウムはホンダも採用。中国のBYDのように電池から生産する会社を目指しているようです。中国依存はリスクがあるということで国内回帰を進めているそうですが、トランプ大統領時代にも製造業の国内回帰は言われていましたが、うまくいったのでしょうか?
結局は高いのですんなりとはうまくいかなそうです。(補助金は最高100万くらいだそう。日本も最高85万ほど)
日本の場合は、さらにリチウムなどの資源すらなく・・・先行き不透明なEVに巨額投資は難しい。
2022年7月の記事
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/01165/?P=2
しかも電池生産は韓国のSKやLG化学との合弁。米南東部で巨額投資が続くとのこと。
EVというと以前はシボレーボルトなどがありましたが、現在はエクイノックスやキャデラック リリックなどラインナップも着実に増やしているようです。
フォード株価
フォードはマスタングのイメージがありますが、アメリカでは保守的なおじさんが乗ってそうなイメージです。
ややEVには遅れているイメージですが、上記の日経ビジネスの記事から巨額の投資を行っています。
ブルームバーグの記事によると自動車業界自体ややさえない感じらしいです。
BYD株価
中国株や韓国株はいままで全く見たことがないのでよくわかりませんが、BYDは5年の期間でみると最安値から最高値まで約8倍に。現在でも5倍ほどと成長がうかがえます。
一方世界最強の投資会社バークシャー・ハサウェイが2022年5カ月で22%売却。
利益確定でしょうか。さすがです。
ヒュンダイ株価
安かろう悪かろうなイメージがありましたが、今や世界第3位のメーカー(2022)。
韓国はまた中国とは違い、日本とも違いいろいろな問題も内在しているイメージですが、今後も販売台数は多く技術革新次第でさらに伸びそうな気もします。
タタモーターズ株価
日本ではあまり見なくなってきたジャガー。一方ランドローバーは街中でも見かけるようになった気がします。
本元は
大型・中型・軽自動車、トラック、バス、乗用車の他個人・公共交通機関用にハイブリッド車、油圧ショベル、クレーン、ホイールローダなどの建設機械を設計・製造・販売する
とジャガー・ランドローバーだけではなく様々な機械を製造しています。
あまりなじみのないインドですがポテンシャルはあるものの問題も多く抱えているイメージ。
ここのところ株価もあまりさえないですね。
ざっくり
見てみると、(VWはともかく)ドイツ勢は好調ですね。高級メーカーは利益率が高いです。
トヨタもまだまだ戦えていますが、中国やインド製には製造原価で勝てないです。
トヨタも北米や東南アジア生産も多いですが、比率がさらに変わって行ってしまうのでしょうか。
テスラもまた復活するのか、株でも買っておこうかな・・・